〈3・4年 5・6年〉着衣水泳
衣服を着たまま水に入ると、たとえ泳ぎに自信のある人でも、衣服が重くなったり、水の流れに引っ張られます。
そうなると、体の自由が利かなくなり、力を入れれば入れるほど体力を消耗し、パニックになってしまい溺れてしまうことがあります。
着衣泳訓練では、衣服を着たまま上手に泳ぐことではなく、衣服を着たまま、衣服を着ているメリットを活かし、水に入った時の対処法を学ぶことを目的としています。
本校ではしばらくの間着衣水泳が実施されませんでしたが、今年度から3年生以上の学年で実施することになりました。
3・4年生
まず、服を着たまま入水しプールの周囲を歩きます。みんなが歩くことで流れができたら反対方向に歩きいてみます。
「流される~。」「引っ張られる~。」服を着ていると流れの勢いを体に受けやすく、いつもと違う感覚に混乱しています。川などに落ちたらこのように流されやすいことを学びます。
次にいつもやっている「ふし浮き」これはあまり、服を着ない時との差を感じなかったみたいで、「泳いでみてどう?」と聞いてみても「できるよー。」とのこと。
次に「バタ足」や「クロール」。これはやりにくそうです。「足が重たい。」「泳ぎにくい。」「手も動かしにくい。」と声が上がります。
次に、ペットボトルを利用して浮く練習です。
「おぼれた友だちを助けに言ってはダメです。つかまれて自分も友だちもおぼれてしまいます。」
木の棒やロープをおぼれている人の近くに持っていき引っ張ったり、浮くものを投げたりするようにします。今回はペットボトルを投げます。
ペットボトル1.5Lを胸に抱きかかえ、背浮きする練習。
普段みんなが持っているのは500mlが多いので、500mlペットボトルを首の後ろに持ってきて浮く練習。
助けがない時、服の中に空気を入れ浮く練習。
水に落ちたら、無駄に体力を消耗させず、浮いて待つことが大切なことを学びました。
5・6年
命を守るための着衣水泳であることを確認します。
そろりと入ります。いつもと違う感覚に声が上がります。
まずはリラックスして浮く練習。これが基本です。
友だちに補助してもらいながら浮いてみます。
「頭が浮いていると沈んでしまうよ。」といっても目を沈めて、口だけ出すことは難しそうです。
次にペットボトルを使って浮きます。たったこれだけでも随分浮きやすくなるそうです。
両手を広げてリラックス。服に空気を入れてなるべく長く背浮きするのが基本のようです。
人は肺に空気を入れる浮き、吐き出すと沈むそうです。
ですから手を挙げたり、「たすけて。」と息を吐きだすと沈んでパニックになるとのこと。
また、くつは脱がずに浮力として利用した方がよいそうです。
いかにリラックスして長時間浮けるかが重要とのことです。
おぼれそうになった時、今回の経験が少しでも役に立つことを願います。